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「起立性調節障害の子どもの正しい理解と対応」
  田中英高  中央法規

「頭が痛くて朝起きられない」
「無理して起きたら、めまいがして立っていられない」
「身体がだるいけれど夕方には回復して、夜になると目がさえて布団に入っても寝つけず、
遅刻や欠席が続き始めた」
子どもが「明日は学校へ行くから」というにもかかわらず、夜更かしをして、朝起きられない。

このような症状のために、遅刻が多かったり、不登校になっている子どもの中に、
起立性調節障害という病気が原因となっている場合がある。

著者らの研究グループは、寝ている姿勢から起き上がってからの血圧の変化を、
子どもに負担をかけずに連続して測定し、記録できる
フィナプレス(現在はフィノメーター)という装置を使った起立試験によって、
起立性調節障害の子どもたちは、障害のない子に比べて、
起立直後の血圧の低下の程度が高く、元の血圧に戻るのに時間がかかることを明らかにした。

つまり起立性調節障害は身体の病気なのだが、
先生や保護者などまわりの大人は、
「夜更かしするから朝起きられない」と考えて、子どもに口やかましく接しがちになる。
この病気はストレスの影響を受けるので、
それによりさらに起きられなくなり、叱られることが増え、親子関係が悪化し、ひきこもることもある。

対応は、まず怠けているのではなく、病気のために起きられないことを理解することから始まる。
そのあと、脳の血圧が下がりにくい起き上がり方をする、水分を取る、
病気に適した生活リズムに変える、体調のよくなる夕方や夜に散歩などの運動をするなど、
きめ細かな対応をする。
このような対応で効果が得られない場合は薬物療法を行う。

小学校高学年から中学校~高校にかけて起きることが多いため学力が不安になるが、
症状が軽減すると取り戻せることが多い、
高校進学にあたっては症状に応じた進学先を選ぶなど、
学力や進学に関する不安についても説明されている。

遅刻がちな子や不登校の子どもに接する先生や保護者は、
起立性調節障害について理解する必要があると感じた。

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