『「わかっているのにできない」脳1 エイメン博士が教えてくれるADDの脳の仕組み』
ダニエル・エイメン 花風社
脳画像をもとにADDの診断治療を行うエイメン・クリニックの院長による
ADDの脳の仕組みの解説と、タイプ別の症状と治療法。
この本を読むと、きちんと診断した上で適切に薬を服用するのは有効だと思える。
邦訳発行が2001年と新しくはないが、当事者にも支援者にも役立つ記述がたくさんある。
以下は自分用の引用なので、
「片づけられない」とか「気が散りやすい」など他書にもあることは割愛しているし、
無駄に長いので、その点ご容赦ください。
「未治療のADDの人がいると、職場全体が多大な影響を受ける。生産性の低下、欠勤、従業員同士の不和。・・大人になってもADDが残る人はいる。それなのに、大人のADDはほとんどが未診断で放置され、我が国(注)の経済に負担を与えている。
ADDには、職場に貢献できるプラス面もある。活気、熱意、わき出るアイデア、独創性、土壇場のがんばりなど、うまく活かせば役に立つものばかりだ。段取りを考えてくれる人々、細部をフォローしてくれる人々に囲まれていれば、出世だって夢ではない。」
(注 アメリカのこと)
「ADDのある人たちは、集中しようと思うほどかえって力が出せなくなる。・・ADDをもつ人を使うときは、プレッシャーをかけるより、ほめたり励ましたりする方がずっと役に立つ。」
「衝動を抑える力が欠けていると、ひどいときにはクビになりかねない。上司に、同僚に、ときには顧客にも、無礼なことを口走ってしまうからである。・・頭をよぎったことがそのまま口からdてしまうのを止められなかったのだ。・・場合によっては、衝動性が原因で嘘や盗みといった問題行動に発展することもある。」
「ADDがじゃまになって、親子の心の結びつきが妨げされることもある。・・子どもがADDをもって生まれてくると、親と子のやりとりはぎすぎすしたものが多くなる。こうして両親との関係でつらい思いをしてきた子どもは、小学校に入るころは、人には最初から関心など持たなければいいんだとあきらめてしまう。
こうなると、その後の対人関係は大変なものになる。人との結びつきのできていない人は、他者の気持ちなど意に介さない。人との結びつきなどあきらめるよう条件づけられてしまった子は、自分のほしいものを手にするためなら、他人を傷つけようとも何とも思わなくなってしまう。」
「ADDをかかえて生きてきた人々には、これまで苦しい経験を積んできたせいで、悲観的な発想に走りやすい人が多い。・・一部の状況にしか当てはまらない法則を過剰に一般化する。なんでも白か黒かの二分法で考える。何かあるとすぐ最悪の結果を予想する。自分に悪いレッテルを貼る。自分とは関係ない事情まで、自分への悪意と結びつける。
こんな癖のついてしまった人の回復を助けるには、悲観的な発想に反論するテクニックを伝授することが大切な作業となる」
「ADDとは、神経生物学的な不具合のために、心にも対人関係にも深刻な影響を及ぼす障害である。
ADDをかかえる子どもたち、若者たち、大人たち、そしてその親たちには、はっきりと伝えなければならない。
あなたたちの罪ではない。
原因はあなたがたではない。
希望はある。」
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